スタートアップ転職者が思う、スタートアップで役に立った/立たなかった大企業スキル

いわゆる大企業独特のスキルは
スタートアップでの汎用性は低いか

一方で、図2を見るとスタートアップ転職者のうちたった5%しか組織横断根回し力、稟議・決裁のための論理的説明力、こつこつ計画力、プレゼンテーションスキルといった、いわゆる大企業で重要視されるスキルを評価していない。これはスタートアップと大企業で求められる働き方や組織体制が異なることによるものだと推察される。

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過去に大企業で働いていたときに身につけた・
磨かれたスキルの中でも、最も役に立っていると感じるもの

「大企業の中で色々やらなきゃいけない社内政治に基づく、上司へのプレゼンや根回しなどは、ベンチャーでは全くの無駄で役に立たない。そのような仕事でつまずいていたような人は外に出たらきっと楽になれると思う。

(40代、大手製造・技術開発→ITサービススタートアップ)

「仕事の進め方がスピーディーで、しっかりと準備や根回しをすることがなくなった

(30 代、大手金融→エネルギーサービススタートアップ)

大企業のバックオフィス系業務の経験・スキルは
フロント業務に並びスタートアップで高い需要あり

図3を見ると、大企業からスタートアップに転職した人のうち、35.6%​が大企業で人事、総務、経理、法務に関連する経験・スキルを習得した人をいまの職場に求めているという。これらの業務経験を持つ人は、「営業・販売」、「経営企画」、「技術開発・設計」といった事業の中核をなすフロント業務と同水準で求められている。

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どのような業務経験をしている大企業人材に、
自社のスタートアップに来てもらいたいと思うか。

「技術的なシーズは既にあるので、セールス、マーケティングと専門知識を持つ法務、資金調達の財務担当者が欲しい

(50代、大手医療機器メーカー→医療・ヘルスケア系スタートアップ)

「法務や人事、営業といった分野は大規模な実務を経験した人でないと見えない部分がある

(30代、大手電機メーカー→メガベンチャー)

「スタートアップにとって、法務、コーポレート、財務経理、オペレーションなど、大企業のあるべき仕組みを心得た人物が入ると統制レベルが大きく底上げされる

(30代、大手製造業→医療ヘルスケア系スタートアップ)

スタートアップで転職者が思う大企業で身につけて役に立ったスキル・経験を見ると、案外自分もスタートアップで活躍できると思えたのではないだろうか。今一度自分の身につけたスキル・経験を振り返り、今後のキャリアについて考えてみてはどうか。

2021年5月大企業からスタートアップへの転職経験に関する調査